■ニュースの概要■ 2021年12月19日、韓国・中央日報などが伝えたところによると、朝鮮半島・南東部から大量の「弥生土器」が出土しており、日本人が集団で定住していた証拠であると考えられることが分かった。現在、韓国の国立慶州(キョンジュ)博物館は「古代韓国の外来系文物」と題する特別展を開催し、同館が所有する中国、日本に関連する資料を中心に展示している。その中で特に目を引くのは、朝鮮半島で発掘された「弥生土器」である。これらは蔚山(ウルサン)・金海(キメ)・泗川(サチョン)と続く韓国・南東部海岸一帯から大量に発掘されたものの一部であり、製作年代は紀元前1世紀前後のものと見られている。国立慶州博物館側は「弥生土器は、古代日本人が朝鮮半島に持ち込んだものか、朝鮮半島で作られたものと考えられる」「日本列島の人々が、朝鮮半島の南東部地域に頻繁に往来し、集団で居住・定着していた証拠であろう」と説明した。また、5世紀前半頃に建造された日本式墳墓として知られる全羅南道高興郡(チョルラナムド・コフングン)の雁洞(アンドン)古墳から発掘された日本様式の「鎧と兜」も展示されている。国立慶州博物館側は、この「鎧と兜」が百済人のものなのか、古代日本人のものなのかを明らかにしなかったが、「百済が日本に影響を与えたか、あるいはその逆か、いずれにしても日本と朝鮮半島の交流の痕跡と理解できる」と説明した。
引用・参考:https://www.joongang.co.kr/article/25033513
https://www.khan.co.kr/culture/culture-general/article/202111281642001
https://www.donga.com/jp/article/all/20180411/1282299/1
■ニュースを深堀り■ さて、紀元前1世紀前後の日本の「弥生土器」や、5世紀前半頃の日本式墳墓と日本様式の「鎧と兜」など、韓国南部から大量の遺物・古代日本人の痕跡が発見されているが、韓国・国立慶州博物館は、これらが古代日本人が集団で居住・定着していた「証拠」であると見ている。本来であれば、当時の朝鮮半島は古代日本人にとっては「外地」あるいは「敵地」であったはずだ。そこに集団で居住していた痕跡があるとすれば、すなわちそこには大規模な日本の管理地域・支配地域が存在していたと考えるのがごく自然だろう。これは朝鮮半島に「任那日本府(みまなにほんふ)」が存在したとする学説と大きく符合する。特に大量の弥生土器の存在は、こうした影響が紀元前1世紀の古くから6世紀頃にかけての長きにわたり及んでいたことを意味するだろう。一方、つい最近のニュースによると、韓国南部の羅州(ナジュ)市で、新たな「前方後円墳」様式の古代墳墓が発見されたことが分かった。すでに韓国文化財庁や蔚山文化財研究院などが現地調査を開始しているが、5~6世紀頃に築造された「長鼓墳(前方後円墳)」と確認され、韓国南部地域ですでに発見されている十数基の前方後円墳と石室の構造がよく似ていると分析されている。また、盗掘の跡が確認されなかったことから、遺跡としての価値が高いと評価した。ところが、この遺跡を保存して本格的な学術的精密調査を実施するべきか、それとも高速道路の建設現場であるため破壊して工事を続行するべきか、結論は出ていないという。韓国メディアらは、この新たな前方後円墳の発見は、墓の主人公を巡って、日本の学界と韓国の学界との間で、激しいバトルの第2ラウンドの幕開けになるだろうと分析した。また日本の学界が主張する「任那日本府」学説の根拠として、利用されることが懸念されるとして、危惧している。
今回のテーマは「朝鮮半島・南東部から、大量の弥生土器が出土! 古代日本人が定住していた証拠と推定」でした。こうしたニュースの日本語版が掲載されると、日本のネット市民から以下のような意見が寄せられました。「朝鮮半島の南半分は倭国であったと、多くの史書に記述されている。日本の弥生土器が発掘されるのは当然であろう」「朝鮮半島では、多数の前方後円墳が発見され、明らかに倭国の影響を受けた有力な物証と考えられます。しかし韓国では、発見されるとすぐに破壊したり埋め戻したり、無かった事にしようとします。こうした歴史的価値の高い遺構を破壊する者は、考古学・歴史学に携わる資格がありません」「その当時、朝鮮半島南部に多くの古代日本人が棲みついていたことは、もう隠しようがなくなったね?」「今まで埋め戻してたのに、韓国は一体どうした?」「その日本由来の土器類とやらは、サッサと埋めちゃいなよ! そうすれば君らの自尊心が傷つくこともないよね」「早く仏像を返せ!」さて韓国にとって、また新たな都合の悪い遺物・証拠が増えたようです。しかし最初から結論ありきで、都合の悪い事実に蓋をする行為は、科学的態度として全く好ましいものではありません。新たに発見された価値ある遺跡・遺物に対しては、決して破壊することなく、十分な調査を行ってほしいものです。以上、甘井香織がナビゲートいたしました。みなさんは、どう感じられましたか?
引用・参考:https://www.sankei.com/article/20150409-EQZN7HTAIFJWZMMKS2S6XCNFPE/
https://books.google.co.jp/books?id=ZXITEAAAQBAJ&pg=RA1-PT89&lpg=RA1-PT89
https://newsis.com/view/?id=NISX20211208_0001680952
https://japanese.joins.com/articleComment?aid=285854&refer=japanese.joins.com%2Farticle%2Fj_article.php%3Faid
■使用楽曲提供:
「甘茶の音楽工房」様 https://amachamusic.chagasi.com/
「ミュージックノート」様 http://www.music-note.jp/bgm/
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